
インプラントとは
インプラント治療とは、歯を失った部分に人工歯根を埋め込み、その上に人工の歯を装着することで、自然な見た目と機能を回復する歯科治療です。
失った歯を補う方法として、入れ歯やブリッジ、インプラントが選択肢にあがりますが、近年では耐久性や審美性からインプラント治療の人気が高まっています。
インプラントの構造
インプラントは主に以下の3つの部分で構成されています。
1. フィクスチャー(人工歯根)
チタン製のネジのような形状で、顎の骨に埋め込まれます。チタンは生体親和性が高く、骨と結合しやすい特性があります。
2. アバットメント
フィクスチャーと人工歯を接続する中間の部品です。アバットメントにより、人工歯がしっかりと固定されます。
3. 上部構造(人工歯)
セラミックやジルコニアなどで作られる人工歯で、見た目が自然な歯に近い仕上がりになります。
インプラント治療のメリット
自然な見た目
見た目が天然の歯に近いだけでなく、しっかりと噛む力を回復できます。発音や食事に制約がほとんどありません。
長期間の耐久性
適切なメンテナンスを行えば、10年以上持続することも可能です。
隣の歯に影響を与えづらい
ブリッジのように隣接する健康な歯を削る必要がないため、他の歯への影響が少ないことが特徴です。
- 顎の骨の維持ができる
歯が失われると顎の骨が徐々に減少することがありますが、インプラントを埋入することで骨の減少を防ぐことができます。
インプラント治療のデメリット
費用が高い
他の治療法と比較して費用が高額になる傾向があります。保険適用外の場合が多いため、治療を受ける前に費用を確認することが重要です。
手術が必要
インプラントは顎の骨に人工歯根を埋め込むため、外科手術が必要です。手術に伴うリスクや回復期間を考慮する必要があります。
治療期間が長い
骨とインプラントがしっかり結合するまで時間がかかり、全工程で数カ月から1年以上かかることもあります。
治療の流れ
診察と治療計画
レントゲンやCTを用いて顎の骨の状態を確認し、治療計画を立てます。
一次手術
インプラントを顎の骨に埋め込む手術を行います。この後、骨とインプラントが結合するまで2〜6カ月程度待ちます。
二次手術(必要な場合)
インプラントの頭部を露出させるための手術を行います。
人工歯の装着
アバットメントを装着し、その上に人工歯を取り付けます。
まとめ
インプラント治療は、高い審美性と機能性を持つ画期的な治療法ですが、費用や治療期間、術後のメンテナンスなどを十分に理解する必要があります。歯科医とよく相談し、自分に合った治療法を選ぶことが大切です。