歯科コラム

マウスピース矯正治療とは

透明で取り外し可能なマウスピース型の矯正装置を使用して、歯並びを整える治療方法です。

従来のワイヤー矯正と比較して目立ちにくく、快適な治療が可能な点が特徴です。

この治療法は、主に歯列の不正や噛み合わせの改善を目的とし、さまざまな年齢層に対応しています。

 


 

マウスピース矯正の仕組み

はじめに患者様の歯型を3Dスキャナーで精密にスキャンします。

このデータを基に、歯の動きを計画した矯正プランが作成され、その計画に沿って、一連のマウスピースを作成し、歯を少しずつ移動させていきます。

各マウスピースは約1週間ごとに交換し、歯を段階的に動かしていきます。

治療期間中は、1日20時間以上の装着が推奨されますが、食事や歯磨きの際には取り外すことが可能なため、比較的ストレスフリーな生活を送ることができます。

 


 

マウスピース矯正のメリット

1.目立ちにくい

マウスピースは透明な素材で作られており、装着していてもほとんど目立ちません。

そのため、矯正中であることを他人に気付かれる心配が少なく、特に成人の患者様に人気があります。

 

2.取り外し可能

食事や歯磨きの際に取り外せるため、食事の制限がなく、口腔衛生を保ちやすい点が大きな利点です。

 

3.快適な装着感

ワイヤーやブラケットを使用しないため、口内の違和感や傷つきが少なく、痛みも軽減されます。

 

4.計画的な治療

3Dシミュレーションにより、治療開始前に最終的な歯並びを確認できるため、治療の見通しが立てやすくなります。

 


 

マウスピース矯正のデメリット

1.適応症例の制限

軽度から中等度の不正咬合や歯列不正には適していますが、重度の症例や複雑な矯正が必要な場合には、従来のワイヤー矯正が適する場合があります。

 

2.装着時間の遵守が必要

推奨される装着時間を守らないと、治療計画が進まず、予定通りの治療が完了しない可能性があります。

 

3.紛失や破損のリスク

取り外し可能なため、マウスピースを紛失したり、破損させたりするリスクがあります。その場合、新たに作り直す必要があり、追加費用が発生することもあります。

 


 

まとめ

マウスピース矯正は、目立たず快適な治療を求める方に適した矯正方法です。

透明で取り外し可能な装置は、日常生活に支障を与えずに歯並びを整えることができます。ただし、装着時間や衛生管理など、患者自身の努力も必要です。自分の生活スタイルや矯正のニーズに合った治療法を選ぶことが大切です。